海外留学で得た様々な経験とフェローからのアドバイスが自分を成長させてくれました
プロフィール
伊藤 慶彦(いとう よしひこ)さん
新渡戸カレッジ第3期生/文学部 地域科学研究室 4年(2019年10月掲載時)
北海道出身。学生時代は野球、バスケットボール、書道、軽音楽等、様々な部活動に挑戦。大学では地元北海道をもっと見て回りたいという思いから、地域社会学を専攻し、道内各地でインタビュー調査を行っています。
新渡戸カレッジが単なる「海外への憧れ」を「長期留学」へと導いてくれた
新渡戸カレッジの存在を知ったのは、受験生だった高校3年生の時。海外に憧れがあった私は、新渡戸カレッジの掲げる「グローバル人材の育成」に強く惹かれました。つらかった受験勉強も、海外に行く自分を想像しながら乗り越えました。
晴れて北海道大学に合格し、新渡戸カレッジにも入校した私は、1年生の夏休みに「ファースト・ステップ・プログラム(FSP)」という海外研修に参加しました。行き先はフィンランドとイギリスの二か国。現地で働く日本企業の方々からお話を聞いたり、日本文化を伝える学生交流会の企画をしたりするなど、とても有意義な経験になりました。この研修を経て「海外に住んでみたい」という思いが強くなり、交換留学へのチャレンジを決意しました。
新渡戸カレッジは、その留学準備を手厚くサポートしてくれました。語学面では、ネイティブの先生の指導を受けながら会話練習を行う「留学支援英語」や各国の留学生と一緒に授業を受ける「国際交流科目」など、英語を実践的に使う科目が多かったです。私は高校まで英会話の経験がほとんど無かったので、新渡戸カレッジの授業を通してスピーキングの基礎が身に付きました。さらに新渡戸カレッジの行事で、数多くの仲間ができたことも大きな収穫です。周囲にも交換留学を目指す人が多く、互いに刺激し合い、情報交換することが出来ました。
海外では人との交流が自分を一番成長させてくれた
私は約9か月間、フィンランドのヘルシンキ大学に留学しました。社会科学部に所属し、先進的な社会福祉や教育制度など、北欧の社会を幅広く学ぶことが出来ました。授業では座学のみならず、ヌークシオ国立公園でのフィールドワークや小・中学校の授業見学など、現地でしかできない貴重な経験をしました。見ること学ぶこと、すべてが新鮮な毎日だったので、皆さんにもフィンランド留学をオススメしたいです。
一方で、現地の授業にはもちろん苦労もつきものです。まず毎回の予習からレポート作成まで全ての過程を英語でやるので、当然ながら時間がかかりました。またディスカッションでは、ヨーロッパからの留学生の勢いに圧倒され、話に入りづらかった時もありました。しかし、それらの課題を乗り越える度に自分の成長を実感できたので、何とかあきらめずに取り組むことが出来ました。
また授業も大切ですが、友人たちとの交流が自分を一番成長させてくれたと思います。留学中は出来るだけ多くの人と関わるために、積極的にイベントに参加し、自宅でホームパーティーを開きました。ホームパーティーでは、手巻き寿司、焼き鳥、石狩鍋といった料理を皆で作り、また日本の書道を体験してもらうなど、本当に楽しい時を過ごしました。そして友人たちと関わる中で、さまざまな考え方に触れ、大きな影響を受けました。例えば、ある方からいただいた「誰にでも感謝することを忘れない」というアドバイスは人生の教訓となり、帰国後も忘れずに心がけています。
海外経験豊かなフェローとの対話は新渡戸カレッジの大きな強み
新渡戸カレッジには対話プログラムというフェロー(北大OB)との面談をさせていただく機会があります。私が対話プログラムに参加したのは就職活動の時期でしたが、仕事選びについてのアドバイスを数多くいただきました。就職活動をして分かったことは、採用担当は比較的若い方が多く、社会人経験に富んだ大先輩の話を伺う機会はなかなか無いということです。特にフェローは海外経験が豊富な方が多く、海外勤務について生の声を聞けます。そのような貴重な場を提供してもらえるのは、新渡戸カレッジ生の強みになると思います。
新渡戸カレッジ関連のおもなできごと
1年生
- 新渡戸カレッジ入学
- 北海道大学のFSP(ファースト・ステップ・プログラム)でフィンランドとイギリスを訪問
- 新渡戸カレッジ科目の多文化交流科目や留学支援英語などを履修
2年生
- 新渡戸カレッジ科目の国際交流科目などを履修
3年生
- 8月からヘルシンキ大学に交換留学(~4年生の5月まで)
4年生
- 対話プログラムに参加
- 大学主催の国際交流会運営ボランティアに参加
- 新渡戸カレッジフェローゼミの支援員を務める