山口副校長メッセージ

新渡戸カレッジ生を目指す皆さんへのメッセージ

北海道大学副学長
新渡戸カレッジ副校長
山口 淳二

皆さん,「グローバル人間」,あるいは「グローバルリーダー」って,どんな人たちだと思いますか?

「英語がペラペラ」とか,「(豊富な)留学経験がある」とかももちろん大切ですが,それだけではなさそうだということを,皆さんは何となく気づいているのではないでしょうか。これに対する普遍的な答えはありません。だって,育成マニュアルに従ってリーダーが大量生産される世界って,考えても嫌になりますよね。従って,皆さん一人一人が目標に向き合って自分なりの道を探っていくことになります。新渡戸カレッジは,そのような皆さんの意欲,努力のお手伝いをするパートナーだと考えてください。

カレッジ創設以来5年がたちました。現在,新渡戸カレッジは,「リーダーシップ」,「様々な課題の発見や解決」,あるいは,自身の「留学」や「キャリア形成」について考えてもらう教育プログラムを皆さんに提供しています。つまり,上記の事柄について,カレッジ生同士で,あるいはフェローの方たちと一緒に考えてもらうことで,「皆さん一人一人が《気づきと絆》を積み上げてほしい」,そのようにカレッジの方向を定めてきているところです。

新渡戸カレッジの大きな特徴は2つ,留学とフェロー制度です。留学についてはこのホームページ上でも色々な記述があるので割愛させてもらい,今回私はフェロー制度について紹介しましょう。同窓生であるフェローは,カレッジ生にとって大先輩にあたります。フェローの(後輩に対する)情熱と高い教育力こそがこの制度の最大の魅力です。カレッジ生のフェロー評として,「今までは国際性やリーダーシップ性のことばかり頭にあったけれど,フェローの留学や仕事をするまでの経歴を聞けて,自分が新渡戸カレッジで何を学びたいかが少し具体的に分かってきた」,というのがあります。この「具体的」というのが私は重要だと思います。目標があり,それを目指す意志はあっても,「それをどのように進めてよいかわからない」。そういった場合に,人生の先輩であるフェローはきっと皆さんの志を手助けしてくれることでしょう。

カレッジ生だけではなく,実は私たちカレッジ関係教職員もフェローとの交流の中で絶えず刺激を受けています。 ここで,私の心に響いたフェローの言葉を皆さんに送ります。これは,私があるフェローに「(後継者として)組織のトップを託す」,そのための資質について伺った時の答えです。

《失敗と決断の数だけ,その人物の評価は高まる》

これは,「大きな失敗をした挫折経験をもたない人間に,そしてそれを乗り越えた経験を持たない人間には,本当に大切なことは任せられない」,ということを意味する言葉だと思います。失敗は誰でも嫌なものですが,ただそれを恐れていて前に進まないのはあまり良いことではありません。皆さんには,新しいことにチャレンジする勇気と日々の些細な出来事に対する旺盛な好奇心を持ち続けてほしいと願っています。

こんな社会経験の豊かなフェローのお話を聞いてみたい方,ぜひ新渡戸カレッジを目指してください!