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2015年12月16日

課題解決型実践科目が終わりました

9月下旬から11月下旬の第3学期に、課題解決型実践科目の授業が行われました(科目責任者は保健科学研究院の山内太郎教授)。農学研究院の加藤知道助教と内田義崇助教が授業を担当し、新渡戸スクールの難波美帆特任准教授、今井匠太朗特任助教、アンキット・ラワンカル特任助教、ブリティッシュ・カウンシル(BC)のアラン・ミルビー教員とアレックス・バビュラル教員が授業支援に入りました。

この授業の目標は、現実社会で起きている課題を解決もしくは緩和するための方法を学び、専門分野を超えた活動をグループワークで進める能力を伸ばすことです。

学生は火曜クラスと木曜クラスに分かれ、各クラス5グループをつくりました。最初の授業では学内の専門家に話題提供してもらいました。火曜クラスでは、(a)遺伝子組換え作物の問題、(b)外来種としてのアライグマ管理の問題、木曜クラスでは、(c)ザンビアの鉛汚染問題、(d)アイヌ文化に関する問題についてレクチャーしていただきました。

第2回目は、フィンランドのラップランド大学から2人の外部講師を招いて「サービス・デザイン」という、サービスに関わる問題解決の手法をワークショップ形式で学びました。

翌週の第3回目から、本格的にグループワークが開始。例えば木曜クラス担当の内田助教は、(c)と(d)について「何が問題なのか」「なぜそれが重要なのか」「問題解決のためにどんなことがなされているか」「障害になっているのは何か」について、学生と対話しながら、板書して問題点を明確にしていきます。このように、学生が問題になっている事柄、アプローチの仕方が見えてきたところで、グループごとに、どの問題を扱うか決めて、調査に入りました。文献やインターネットで調べたり、専門家にインタビューしたりして情報を集め、問題の切り口を見定めてから、その解決方法を探っていきます。各グループには、教員がファシリテーターとして付き、適宜助言をしました。

10月24日の中間発表では、来学したメンターからコメントをもらい、自分たちの課題とその解決法の考え方、そして発表の仕方などについての改善に役立てました。その後の回では、BCの教員から効果的なプレゼンテーションの仕方などについて、また学内の専門家から研究の正しい進め方についてレクチャーを受けました。

最終発表の回には、グループごとに学生は英語で、問題解決のための提案について発表しました。テーマは、北海道のエゾシカ問題、遺伝子組換え米の問題、ザンビアの子どもたちに対する教育問題や社会制度の問題など、さまざま。授業担当教員・支援教員だけでなく、様々な国籍の、学内外の教員からコメントを受け、学生は大いに学びを深めました。