藪岸 翔子(やぶぎし しょうこ)さん
保健科学院看護科目群 修士課程
「海の向こうにはどんな世界があるんだろう? 自分の目で見てみたい」。そう感じながら、新しく伊勢湾の海にできた空港を眺めていた小学生の時から、私は自分の知らない世界を知ること、様々な人の考えにふれることに興味を持っていました。それは、時がたち大学院で新渡戸スクールに出会った時も、変わらず自分の中にあり続けたものです。
新渡戸スクールは大学の中に生まれた小さな「世界の縮図」だと思います。そこでは日本の学生だけでなく中国やアフリカ等、様々な国の学生たちが専門分野を超えて集い、英語で議論を行い、チームとして一緒に課題に取り組みます。それは、海を越えて国内外の知らない世界や考えにふれる新鮮で素晴らしい機会でしたが、同時に留学の経験もなく英語で話す機会のほとんどなかった自分にとってはコミュニケーションの取り方に悩み苦しむ時間ともなりました。
英語ではクリアな考えを常に求められます。自分が何を考え相手に伝えたいか、そして相手の話す内容において最も大事な部分は何か、それを拙い英語でやり取りするのは本当に大変なことでした。自分の考えが思うように伝えられず、落ち込み泣いたこともありましたが、そんな時いつも私は、スクールで出会った友達や先生に相談をして何度も助けられました。そしてその相談のやり取りは、互いに違う専門をもち異なる経験をしてきた人同士で行うからこそ、多角的に物事を考え、広い視野で物事を判断していく練習にもなりました。
スクールの始めの頃は、知らない世界に興味を持ちながらも、おどおどして人の意見をメモしては固まってしまっていた自分がいました。しかし、修了した今はもうそんな自分はいません。かわりにそこには、自分の考えに軸をもち、自分とは違う意見や経験をもつ相手の考えを聞いて、新しい考えや物事を作り出していくことにワクワクしている自分がいます。
皆さんも一度体験してみませんか?
海の向こう、新渡戸スクールの向こうにはきっと想像を超えた素晴らしい体験があなたを待っています。