フェロー・メンター制度とは
フェロー・メンター制度は、卒業生とのネットワークの上に成り立つ教育のしくみです。就任1年目をメンター、2年目以降をフェローと呼びます。
同窓生等を中心としたフェロー及びメンターが、グローバルリーダーの育成を目指して、自らを資源とするさまざまな教育のしくみを大学とともに企画し、実施します。
次の3つのネットワークの支えを得て、グローバルリーダーに必要な資質がカレッジで学ぶ学生に共通して培われます。
フェロー・メンターによる教育プログラム
フェロー・メンターによる教育プログラムは、学生が社会経験、人生経験豊かなフェロー及びメンターと身近に接し対話をすることで、リーダーシップをはじめ、専門の別を問わず、国際社会のために活動する上で必要な資質を醸成することを目的として提供されるものです。
- フェロー・メンターによる教育プログラムはカレッジフェロー及びメンターが実施します。
- グループ活動を通して学ぶものとフェローと1対1の対話で考えるものがあります。
- 全学年対象のものと対象学年が限定されるものがあります。
入校1年目の学生の場合 / 2年目以降の学生の場合
グループ活動による学び
新渡戸学(フェローゼミ)
基礎プログラム生を対象とした必修科目で少人数の演習形式の科目です。
目的
世界が抱えている諸問題について、実際に現地を視察して学ぶとともに、グループワークを通して、学問と社会のあり方や持続可能な社会のあり方を考え、同時にリーダーシップやチームワーク力を身につける。
目標
- 新渡戸カレッジが示すリーダーシップをゼミ活動の中で積極的に発揮することができる。
- 自分で考え、意見を出し、ともに議論し、明確な結論を導くことができる。
- ゼミにおける現地での学びを関連分野の知見と結び付けて説明することができる。
- ゼミのテーマのもと、持続可能な社会の実現に向けて自らの考えを表現することができる。
内容
- ゼミ担当フェローの他、支援教員、テーマに関連する関係者が協力し、2020年度は8テーマで実施する。
- 新渡戸カレッジ2年目以上の上級生等がゼミを支援する。
- 履修者は複数のテーマの中から自らの興味に従い選択することができる(履修希望者が集中した場合は抽選を行う)。
- 履修者はフェローや関係教員とともに現地視察を行う。現地視察に基づいて、課題を設定し、解決策について検討する。
- 最後の授業(全体発表会)では、すべてのゼミが一堂に会してプレゼンテーションを行う。担当フェローと教員による評価に基づき、上位3ゼミは「新渡戸フェローゼミ発表会優勝、準優勝、3位」として表彰される。
- すべてのプレゼンテーションの中から、参加ゼミ生全員の評価により、最も優秀なプレゼンテーションを行ったゼミに学生大賞が授与される。また、各ゼミの中で貢献した学生に対して敢闘賞が授与されることがある。
2020年度新渡戸学(フェローゼミ)一覧
カテゴリー フェロー |
演習題目 | 目的 | |
---|---|---|---|
1 | 安全保障 問題 石川 裕一 |
グローバリゼーションの終焉の中での我が国の安全保障 | グローバリゼーションが崩壊し、ローカリゼーションの思考を基に各国が政治経済活動を進める中で、我国の安全保障の在り方を考察する。安全保障という言葉の歴史的な意味を考察することにより、私人の安全保障から国家の安全保障への展開を図り国民の生命と財産を守るという国家の在り方を考える。地理的なものばかりではなく、宇宙・サイバーを合わせ考察する。今後の日米・日中関係等考察する。 |
2 | 健康問題 大友 俊彦 |
持続的な健康促進、未来の生き方を考える | 医療・福祉の状況をふまえ、健康促進、健康に生きるための課題を考察し、あらゆる年齢の人が健康で暮らせるための社会の在り方を考える。 |
3 | 地球温暖化 問題 帰山 雅秀 |
地球温暖化への緩和策と適応策-私たちが生き残るために | COVID-19の原点は、地球温暖化に関係する。私たちは、ナンバーワンではないがオンリーワンであるHomosapiensとして地球に生き残るために、地球温暖化を知り、防止し、そして適応していくことを学ぶことを基本目的とする。その上で、SDGsを通して持続可能な地球生態系の保全と人類の社会の実現に向けて、私たちは特に同世代に何が求められているか、何をしなければならないか、何を社会へ働きかけるべきかを考え、発信する。 |
4 | 社会問題 玉城 英彦 |
「新しい日常」における持続可能な発展に向けて | COVID-19パンデミックによって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。これを機会に私たちは世界の、国の、そして地域の持続可能な発展について改めて議論し、一人ひとりが新しい日常を取り戻さなければならない。本ゼミではこのパンデミックの背景ならびに現状を学びつつ、激動する新しい日常の中で、持続可能な社会の実現に向けて私たち一人ひとりが、コミュニティがどのように行動すべきかを仲間同士で議論し提案することを目的とする。 |
5 | 観光問題 長岡 宗男 |
国際的なMICE事業を通して考える札幌市の観光振興 | 札幌市における観光振興の一環として、国際的なMICE事業の現状を把握し、MICE参加者が満足するような方策を考える。 |
6 | 生活問題 萩野 泉 |
ソーシャルディスタンス環境下でZ世代のぼくたちは何をしないといけないか | 現在の16歳~24歳が「Z世代」と呼ばれていることをご存じでしょうか。デジタルネイティブで、新しいテクノロジーを使いこなし、様々なSNSを使い分け、ダイバーシティとインクルージョンを重視し両立することが特徴として挙げられています。これらの特性はソーシャルディスタンス環境での生活様式と一見相性がよさそうに見えるのですが、現在高校~大学生活を送っているZ世代は、今の生活にきちんと満足できているのでしょうか?このゼミではZ世代の生活現状を知り、彼らのインサイトを捉えながら、現在の環境下において「Z世代が」やるべきことを考えていきます。 |
7 | 起業・経済 問題 廣重 勝彦 |
自立力を養うスタートアップの実践 | スタートアップを通じて自在に生きる力を養うー自分自身で考え、決断し、行動する人間になる。 |
8 | 経済・ 地域活性化 問題 横井 成尚 |
歴史・ブランド・ものづくりに立脚した北海道の食文化と価値創造 ~サッポロCLASSIC・黒ラベルに学ぶ~ | 明治9年に官営の開拓使麦酒醸造所として開業して以来、140年を越える歴史とものづくりの中で生まれたサッポロCLASSIC・黒ラベルを参考例にして、北海道の未来に資する食文化と価値創造について考える。 |


履修人数及び全体発表会順位
年度 | 履修人数 | 1位 | テーマ | 2位 | 3位 | 学生大賞 |
---|---|---|---|---|---|---|
2016 | 145 | 石川ゼミ | 2026年札幌オリンピック開催に伴う 経済と環境の問題 |
柴田ゼミ | 北村ゼミ | |
2017 | 重田ゼミ | サケと地球温暖化 | 石川ゼミ | 多田ゼミ | 多田ゼミ | |
2018 | 玉城ゼミ | 日本の刑務所の 歴史と現状、課題は何か。 |
多田ゼミ | 石川ゼミ | 重田ゼミ | |
2019 | 萩野ゼミ | |||||
2020 | 玉城ゼミ | 「新しい日常」における 持続可能な発展に向けて |
横井ゼミ | 大友ゼミ | 横井ゼミ |
新渡戸学(セルフキャリア発展ゼミ)
オナーズプログラム生を対象とした選択科目で、合宿を含む演習形式の科目です。
目的
合宿を含む継続的なキャリア・セミナーであり、日常とは異なる空間での自己の洞察、仲間(新渡戸カレッジ生とフェロー・メンター)とのコミュニケーション、アクティブラーニングを通して、自らの未来を構築していくための力を養うことを目的とします。
目標
- 新渡戸カレッジ生が社会の現状を認識し、社会との関連のなかで自分自身の可能性を認識し、自らの未来を構築していく力を身につけます。
- 学生が自ら目標を設定し、実現に向けたプロセスを考え、実行する。また、教員とフェロー・メンターの助言を受けながら確認し、継続的に取り組みます。
- 新渡戸コミュニティにおける教員、フェロー・メンター及び学生同士のコミュニケーションから、学生が自分の目標の実現に向けて取り組む際の手がかりを得ます。
- 持続的な取り組みを通して、将来社会や組織のリーダーに成長するための基本的な考え方とスキルを習得します。
内容
ゼミは主に四つの要素、すなわち、自己理解、職業理解、キャリアプランニングとアセスメントに重点を置いて構成されています。
学生は参加者(履修生と担当フェロー・メンターと担当教員)とのディスカッションを通して、「自分を知る」ため、また「社会・職業を知る」ための気づきを得た上で、人生の目標と学生時代にすべきことや取り組む方法を考え、自ら立てた目標・行動計画に基づき、今後の学生生活で継続的に取り組んでいきます。担当教員とフェロー・メンターが学生の自律的な学びと成長を支援するための助言を行います。
履修生の継続的な取り組みを定期的にアセスメントするために、年に4部構成の授業として開講しています。
新渡戸学(アドバンストゼミ)
オナーズプログラム生を対象とした選択科目で小人数の演習形式の科目です。
目的
世界が抱えている諸問題に対して、グループでの共同作業を通じて、下記を身につけることを目的とします。
- リサーチ能力
- コミュニケーション能力
- 自律的な学び
内容
新渡戸カレッジ生が、持続可能な社会を構築するため、世界的な課題の中からテーマを選び、課題提起に対して自らリサーチし、具体的な解決策を考えます。ゼミの中で、個々のプレゼンテーション、グループミーティングおよび全体ディスカッションを通して、最終的に全員で提言書を作成して広く社会へ発信します。

1対1の対話で考える
3年生以上のカレッジ生とオナーズプログラムの学生のほか、3年生以上の現代日本学プログラム学生が対象です。
目的と効果
本プログラムは、対話を通してフェローの国際感覚や経験に触れ、考える力・行動力・チームワーク力・人間性などを高めることを目的として年4回程度実施します。
ねらいの例
- 多様な観点に触れ、考え方の選択肢を増やすこと
- 伝えたいことを効果的に相手に伝える力を磨くこと
- 自分自身を客観的に見直し、新しい面を発見すること
すすめ方
対話は、学生がトピックを設定してフェローに話し、助言を受けてさらに考え、行動するという形で進めます。
- 毎回、事前に希望のフェローを予約し、話したいことを伝えます。
- 終了後、フェローの助言や対話から考えたことなどを記録します。
- 年3回の面談のほか、メールによる対話も可能です。
2020年度はCOVID-19の対策として、Zoomを使った面談を導入しました。



新入校生対象
新入校生対象のプログラム
新入校生(2年生からの編入生を含む)対象のプログラムとして次の2つがあります。
- 新渡戸Day(5月)
全カレッジ生が集まり活動する機会です。 - 新渡戸学(フェローゼミ)(10~12月、全6回(12/12全体発表会含む))
関心のあるテーマを選んで参加し、グループ活動を通して学びます。
そのほか、新入校生には入校式への参加およびグローバル基礎科目の受講が求められます。
年間スケジュール(2020年度)
2020年度新渡戸カレッジ行事 | |||
---|---|---|---|
月 | 日(曜日) | 行事 | 対象 |
4 | 13(月) | 新渡戸カレッジ生合格発表(仮入校生) | 新渡戸カレッジ入校希望者 |
25(土) 10:00~18:00 |
第1回対話プログラム(1日目) | 対話フェロー | |
26(日) 09:00~17:00 |
第1回対話プログラム(2日目) | オナーズプログラム生 希望者 |
|
5 | 16(土) 10:00~17:00 |
入校式・新渡戸Day (講演、ガイダンス、フェローゼミ学生発表) |
入校式: 全フェロー・メンター 新渡戸Day: 基礎プログラム生と オナーズプログラム生 |
30(土) 10:00~16:15 |
第1回セルフキャリア発展ゼミ | 担当フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
|
6 | 27(土) 10:00~18:00 |
第1回対話プログラム(1日目) | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
28(日) 9:00~17:00 |
第1回対話プログラム(2日目) | ||
7 | 18(土) | 第1回セルフキャリア発展ゼミ | 担当フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
7 | 25(土)~ 8/4(火) |
オンライン対話プログラム | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
9 | 26(土) | セルフキャリア発展ゼミ(ワークショップ)(1日目) | 担当フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
27(日) | セルフキャリア発展ゼミ(ワークショップ)(2日目) | ||
10 | 3(土) | 第1回フェローゼミ | 担当フェロー 基礎プログラム生 |
17(土) | 第2回フェローゼミ(現地視察) | ||
31(土) | 第3回フェローゼミ | ||
10 | 10(土) | セルフキャリア発展ゼミ(フォローアップ①) | 担当フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
11 | 7(土) 10:00~18:00 |
第3回対話プログラム(1日目) | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
8(日) 9:00~17:00 |
第3回対話プログラム(2日目) | ||
14(土) | 第4回フェローゼミ | 担当フェロー 基礎プログラム生 |
|
28(土) | 第5回フェローゼミ | ||
12 | 5(土) 10:00~18:00 |
第4回対話プログラム(1日目) | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
6(日) 9:00~ 17:00 |
第4回対話プログラム(2日目) | ||
12(土) | フェローゼミ全体発表会 ゼミごとの振り返り |
担当フェロー 基礎プログラム生と オナーズプログラム生 |
|
3 | 24(水) | 新渡戸カレッジ修了式 | フェロー、教職員、 全カレッジ生(希望者) |
入校2年目以降
入校2年目以降の学生対象プログラム
カレッジ2年目以降のオナーズプログラムを含む継続生対象のプログラムとして主に次の4つがあります。ただし、2020年度は新型コロナウィルスの影響により、スケジュールが大きく変更になっています。
- 新渡戸Day(5月)
全カレッジ生が集まり活動する機会です。 - 新渡戸学(アドバンストゼミ)(10~12月)
履修者が、徹底したアカデミックスキルの鍛錬とグループでの共同作業を通じて、①リサーチ能力、②コミュニケーション能力、③自律的な学びを身につけることを目的として行う授業です。 - 新渡戸学(セルフキャリア発展ゼミ)(5・6月 全2回)
セルフキャリア発展ゼミは、合宿を含む継続的なセミナーであり、日常とは異なる空間での自己の洞察、仲間(新渡戸カレッジ生とフェロー・メンター)とのコミュニケーション、アクティブ・ラーニングを通して、自らの未来を構築していくための力を養うことを目的とします。 - 1対1の対話で考える(4~12月、全3回)*オナーズ生以上の学生が対象です。
フェローとの1対1の対話を通して、フェローの国際感覚や経験に接し、それを自分のうちに取り込んで考える力、行動力、チームワーク力、人間性などを培うことを目的として年3回実施します。
年間スケジュール(2020年度)
2020年度新渡戸カレッジ行事 | |||
---|---|---|---|
月 | 日(曜日) | 行事 | 対象 |
4 | 13(月) | 新渡戸カレッジ生合格発表 (仮入校生) |
新渡戸カレッジ入校希望者 |
25(土) 10:00~18:00 |
第1回対話プログラム(1日目)→ | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
|
26(日) 09:00~17:00 |
第1回対話プログラム(2日目)→ | ||
5 | 16(土) 10:00~17:00 |
入校式・新渡戸Day (講演、ガイダンス、フェローゼミ学生発表) |
入校式: 全フェロー・メンター 新渡戸Day: 基礎プログラム生と オナーズプログラム生 |
30(土) 10:00~16:15 |
第1回セルフキャリア発展ゼミ | 担当フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
|
6 | 27(土) 10:00~18:00 |
第1回対話プログラム(1日目) | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
28(日) 9:00~17:00 |
第1回対話プログラム(2日目) | ||
7 | 18(土) | 第1回セルフキャリア発展ゼミ(オンライン実施) | 担当フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
7 | 25(土)~ 8/4(火) |
オンライン対話プログラム | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
9 | 26(土) | セルフキャリア発展ゼミ(ワークショップ)(1日目) (オンライン実施) |
対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
27(日) | セルフキャリア発展ゼミ(ワークショップ)(2日目) (オンライン実施) |
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10 | 3(土) | 第1回フェローゼミ | 担当フェロー 基礎プログラム生 |
17(土) | 第2回フェローゼミ(現地視察) | ||
31(土) | 第3回フェローゼミ | ||
10 | 10(土) | セルフキャリア発展ゼミ(フォローアップ①) | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
11 | 7(土) 10:00~18:00 |
第3回対話プログラム(1日目) | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
8(日) 9:00~17:00 |
第3回対話プログラム(2日目) | ||
14(土) | 第4回フェローゼミ | 担当フェロー 基礎プログラム生 |
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28(土) | 第5回フェローゼミ | ||
12 | 5(土) 10:00~18:00 |
第4回対話プログラム(1日目) | 対話フェロー オナーズプログラム生 希望者 |
6(日) 9:00~17:00 |
第4回対話プログラム(2日目) | ||
12(土) | フェローゼミ全体発表会 ゼミごとの振り返り |
担当フェロー 基礎プログラム生と オナーズプログラム生 |
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3 | 24(水) | 新渡戸カレッジ修了式 | フェロー、教職員、 全カレッジ生(希望者) |