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新渡戸学 特別講演会(美馬のゆり氏)を実施しました。

学びの経験をデザインする!
キュレーション,リーダーシップ,そして,RIKEJO的マインド
美馬のゆり (公立はこだて未来大学 教授)

・「デザインをする」ということは,狭義にはモノの望ましい機能や新しい形状を創造する行為であるが,広義にはデザインの適用範囲をモノ(機能や形状)からコト(活動や経験)にまで広げた,新しい仕組みを創造する行為である。したがって「学習環境のデザイン」とは,目的,対象,要因,学習に至るまでの過程を,物理的環境も含めて創造する行為であり,実践しながら,振り返り,位置づけ,修正していく活動であろう。具体的な方法としては,現在から発想するか(フォアキャスティング),未来の目標から発想するか(バックキャスティング)に分かれる。

・学習への新しいアプローチとして,受け身的な「知識獲得モデル」から,実践的な活動に役割を持って集団と関わっていく「参加過程モデル」への過程(プロセス)が学習につながることが大切である。その一例としてIssey Miyakeから学ぶキュレーションがある。これはただ単なる博物館における学芸員の仕事にとどまらず,情報を集め,作品群を再編集し,新たな視点を提供する「キュレーター」につながる(ローゼンハイム 2011)。「何をどのように学ぶか」を21世紀型スキルで考えると,i) Ways of Thinking, ii) for Working, iii) of Living in the World, iv) and Tools for workingということになるだろう。

・最近よく聞く言葉に,「グローバル」,「レジリエンス」,「リーダーシップ」がある。異文化(国,民族,業種,職位など)を理解しつつ,不確実な状況下で多様性と寛容性をもってリーダーシップを発揮していく。「新しいことを知りたい!人の役に立ちたい!それを形にしたい!」といった好奇心,貢献意欲,そして創造力を兼ね備えた人が新しいリーダーと言えるだろう。それを私は「Global Resilient Leadership」と言いたい。

・結論として,「RIKEJO的」とは私の造語であるが,
--R: Respectful 互いを尊重し
--I: Investigative 知りたがり
--K: Knowledgeable 知識が豊かで
--E: Enthusiastic 熱心で
--J: Joyful 楽しく
--O: Open 開放的で,
公平で,偏見なく,人の意見に耳を傾ける。このようなマインドセットで,皆さんが歩んで行かれることを望みます。

(上写真:講演を行う美馬のゆり氏)